「Mujika Easel(ムジカ・イーセル)with 舩橋 陽 」 とても素敵なライブになりました。 先日入荷した「クーリエ7月号」のなかで、 村上春樹氏が語っていた言葉を借りると、 彼女のライブもまた、「完璧な嘘」、とでもなるのでしょうか。 以下、 ライブの写真です。 リハ中のおふたり。 高まる期待。 生音はやはりバランスが難しいです。 切なく響く 歌声。 包み込むようなピアノ。 深い 愛情と 狂気が 同居した ゴッホの画が 浮かぶ。 抑制された 船橋さんの サックス。 そっと 寄り添うように 生かすように。 船橋さんの ピアノで歌う。 違う色を描く。 現実から 切り離された 世界。 永遠に 打ち寄せる 波が 浮かぶ。 「小説家は権威ある嘘つきである」 そんな過去の発言について聞かれた春樹氏が答えます。 そうですね。 でも嘘をつくのが仕事の場合、 誰よりも『真実』について知っていなくてはなりません。 (中略) 現実を別の形で表現すること。 フィクションは“大いなる嘘”です。 小説を書くとき、僕は出来るだけ上手に嘘をつかなければならない。 “偽のレンガで真実の壁を築くこと”、 それが僕の仕事です。 (クーリエ7月号) それはあまりに美しい、夢を練って創り上げられた真実の世界でした。 その時彼女は、ある意味神のように世界を知り尽くし、 「完璧な嘘」でぼくらを包み込んだのです。 ムジカさん、陽さん、夢のような時間でした。 ありがとうございました。
by nowhere-else
| 2009-06-16 23:41
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