いまごろ世のパパ・サンタさん、 子供の枕元にこっそりプレゼントを置いているのでしょうか。 サンタの正体がお父さんらしいって知ったのは、ぼくがまだ小さいころ。 TVドラマのせいだったように思います。 ぼくらの頃でもそうなのですから、 いまでは随分小さいころに気付いちゃうのかもしれません。 住宅の仕事をしていたぼくの24日は大忙し。 この日は一日通常業務を放り出し、 小さい子のいるお客さま宅目指して西に東に走り回ります。 衣装はもちろんサンタクロース。 赤い帽子に赤い服、白い袋にお菓子がいっぱいつまっています。 何年かすると楽しみに待っているお子さんも出始めたりして、 なんとも楽しい思い出です。 そんななかで、必ず思い出されるご家族があります。 それは岐阜県古川町のKさんご家族。 伺うたびに、超元気な3人の子供たちが飛びつくようにしてまとわりついてきます。 そのなんとも無邪気な、でもちょっとだけはにかんだ様子が大好きで、 富山から1時間半の道のりを、ワクワクしながら走ったものです。 みんな元気かな? 螺旋階段に頭をぶつけていないかな? 薪ストーブの薪はしっかり乾燥してるかな? いまごろ奥さんスコップ持って屋根の上? ご家族もおもしろくて、その住まいも個性的。 距離が遠いことも手伝ってか、やっぱり一番思い出すのがこのご家族。 いまでもイヴには岐阜に向かって走っていきたくなりますね。 そして、 ぼくが最後にサンタクロースになって、 いつの間にか3年もの年月が流れてしまいました。 それ以来、ご家族にはお会いしていません。 一生のおつきあい、なんて言いながら、 会社を辞めるとなかなかお会いする機会もなくなります。 そんな自分が不義理に感じて、 居心地の悪い日々を重ねたものです。 今年も仕事に追われるクリスマス。 元気でいてください・・・。 そうこころのなかで唱えるだけです。 そんなイヴの午後でした。 用事のために2階にあがったぼくを、携帯電話が呼び戻します。 お客さまがご来店のようです。 裏口から店内に入ってふと見ると、 お店の絵画や彫刻を眺める男性とその奥様らしき方。 一瞬分かりませんでした。 「今日はクリスマス・イヴですから」 にこやかに微笑みながら差し出されたプレゼントの包み。 驚いた事に、 つい朝方も思い出していたそのご夫婦が、 目の前で笑っているのです。 嬉しくて、涙が出そうでした。 相変わらず子供たちが元気すぎて、なかなか遊びに来れないけど、 今度あらためてゆっくりしに来ますね。 爽やかな笑顔で帰っていったKさんご夫婦。 ほんとうにほんとうにありがとうございました。 なによりのクリスマスプレゼントになりました。 まっすぐな想いは、 たとえ時間はかかっても、 めぐりめぐっていつかは叶うものなのでしょう。 サンタクロース。 本当のところはいなくても、こころのなかにはいるんでしょうね。 サンタさん、ありがとう。 すべてのひとに、Merry Xmas & Happy Holidays.
by nowhere-else
| 2007-12-25 07:12
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